第6話 「あまりにも簡単な暗号」
坂口安吾「アンゴウ」より
脚本:會川昇 / 絵コンテ:五十嵐卓也 / 演出:中村里美 / 作画監督:出雲誉明 小森高博
 

 新十郎のもとを民間刑務所を出たばかりの男が訪れる。男の名は矢島。政治犯として3年間を刑務所で過ごしたが、もともとは評論家で、海勝とは古い友人だという。矢島が依頼したのは暗号解読。自分が手に入れた海勝の蔵書の中に、何故か矢島特注の原稿用紙が挟み込まれており、そこには謎の数字の羅列が書かれていたという。新十郎があっさりと解いた暗号の内容は、待ちあわせの指示だった。では、誰と誰が会うための暗号だったのか。実は矢島には一つ心あたりがあった。矢島の服役中に、妻のタカ子と海勝が情を通じたのではないか。暗号は2人が密会するためのものではなかったのか。この疑惑は静かに新十郎や、事件に関わることになった梨江の胸中にも広がっていく。もし海勝と矢島の妻が関係を持っていたとすると、ある日突然行方不明になったという矢島夫妻子の子供たちの行方は一体……。

 
 
 
 
     
     
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